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学習コラム

大学までにかかる教育費の総額を公立と私立別にシミュレーションして解説!(2023年最新)

大学までにかかる教育費

子どもを育てるにあたって、いくらの費用が掛かるのか、心配になっている人もいるでしょう。公立の小中学校に通っている間はそれほど意識しなかったとしても、高校・大学となれば私立と公立でかかる学費が大きく変わります。

本記事では、子どもにかかる教育費の内訳と公立・私立の違いを解説します。2人の子どもがいる家庭のシミュレーションも解説します。ぜひ参考にしてください。

目次(クリックで開閉)

・子どもにかかる教育費は進路によって違う
・時期ごとの教育費
 ┗幼稚園・保育園
 ┗小学校
 ┗中学校
 ┗高校
 ┗大学
・子ども2人の家庭のシミュレーション
 ┗すべて公立に通わせた場合
 ┗大学のみ私立に通わせた場合
 ┗高校・大学を私立に通わせた場合
・塾にかかる費用の内訳
 ┗入塾金
 ┗授業料
 ┗教材費
 ┗講習会費
 ┗特別講習費
 ┗模試代
 ┗その他必要な費用
・学習塾にかかる費用の総額のシミュレーション
 ┗小学生
 ┗中学生
 ┗高校生
・塾を選ぶ際のポイント
 ┗方針やカリキュラム
 ┗教師のタイプ
 ┗進学・成績アップの実績

子どもにかかる教育費は進路によって違う

幼稚園から大学まで公立の場合と私立の場合では、かかる教育費が大きく違うのです。

また、教育費とひと口で言っても、すべて学校にかかるお金とは限りません。文部科学省が教育費と定義している項目の中には、学習塾や予備校の月謝、参考書の購入費、習い事の費用も含まれます。この点を押さえたうえで、本記事を読み進めてください。

なお、あくまでも教育費としてかかる費用の平均的な額面を解説することを理解したうえで読み進めてください。

時期ごとの教育費

以下の時期のそれぞれにかかる教育費を解説します。

(参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」)

  • 幼稚園・保育園
  • 小学校
  • 中学校
  • 高校
  • 大学

幼稚園・保育園

幼稚園に3年間通った場合の公立・私立の教育費はそれぞれ次の通りです。

公立私立
16万5126円×3年間
=49万5378円
30万8909円×3年間
=92万6727円

3年間で約50万円の差が開いています。地域による差もありますが、概ねこの程度かかると思っておきましょう。

因みに保育園の場合は、各家庭の年収によってかかる費用が異なります。認可外保育園の場合は独自に料金を決めている場合もありますが、幼稚園のように平均値が出せない状況です。気になる人はお住まいの自治体に問い合わせてください。

小学校

小学校に6年間通った場合の公立・私立の教育費はそれぞれ次の通りです。

公立私立
35万2566円×6年間
=211万5396円
166万6949円×6年間
=1001万7894円

1年間の教育費が5倍以上の差が開いているのが特徴です。卒業までの6年間でも大きな差が開いたままです。背景には定期的にかかる制服の費用や施設の維持費などが関係しています。

この傾向は中学・高校・大学でも続いていきますが、ここまで大きな差になるのは小学校だけです。

中学校

中学校に3年間通った場合の公立・私立の教育費はそれぞれ次の通りです。

公立私立
53万8799円×3年間
=161万6397円
143万6353円×3年間
=430万9059円

公立と私立を比較すると、3倍弱の開きがあります。私立の中学校への進学率は全国平均で7%と低いものの、中高一貫教育や独自カリキュラムの実践など、公立にはないメリットを感じて私立に進学する人がいることも事実です。

他にも入る部活動や通う塾によって教育費は前後します。上記の総額には学習塾の費用が含まれていないため、公立に通い高校受験対策をする場合、これにプラス約100万円程度がかかると考えるようにしてください。

高校

高校も公立と私立で大きく差が開きますが、小・中学校と比較すると大きく差が開いていません。いずれも全日制の場合ですが、比較すると次の通りです。

公立私立
51万2971円×3年間
=153万8913円
105万4444円×3年間
=316万3332円

私立高校に在籍している高校生の割合が全体の33%程度となり、私立に通っている人も増えてきます。中学校までとの大きな違いは義務教育ではなくなるため、今まで負担していなかった分が公立でも生徒側の負担になることが影響していると考えられるでしょう。

大学

高校で公立と私立の教育費の差が2倍程度まで縮まりましたが、大学になると再び大きな開きが生まれます。また、進学する大学の学部・学科によっても教育費(学費)が変わってくる側面もあることを忘れてはいけません。

国公立

日本政策公庫が発表した「教育費負担の実態調査結果(令和元年度版)」では、国公立大学に4年間通う場合にかかる教育費は499万4000円としています。特に国立大学は、国立学校法人が運営しているため、全国の国立大学・学部で一律53万5800円/年(1年時のみ入学金込みで81万7800円)の教育費となっています。

一方の公立大学も大きな差はないものの、学生が地域内の学生か否かで費用が変わる仕組みです。地域内の学生が初年度に納付する費用は70~80万程度なのに対し、地域の外から進学してきた学生の場合は90~100万円です。約20万円の差が開いていることを覚えておきましょう。

私立

私立大学の場合は、大きく分けて4つのパターンに分けることができます。1年間の学費と4年間の総額は次の通りです。(参考:文部科学省「私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

1年間4年間
文系117万2582円400万5542円
理系154万9688円517万6484円
医科・歯科系480万3378円2266万3484円
その他145万1302円477万4128円

私立文系が最も低いものの、国立大学よりは高い費用となっています。また、文系よりも理系のほうが、理系よりも医科・歯科系のほうが高くなっています。特に医科・歯科系は設備費が授業料と施設設備費が高額で、その差が4年間で4~5倍の差となって表れているのです。

あわせて、自宅から大学に通うための交通費がかかりますし、遠い場合は下宿しなければならず、その費用も掛かります。教育費とひと口に言っても、それにかかる費用が条件によって異なることを覚えておきましょう。

子どもがどの大学に進学したいかが決まった段階で、教育費のシミュレーションをしておくことをおすすめします。特に、医科・歯科系に進学を希望する場合は、入念なシミュレーションや奨学金制度の模索をしておきましょう。

子ども2人の家庭のシミュレーション

子どもが2人の家庭の場合、教育費としていくら必要なのでしょうか。条件によって異なるため、本記事では以下の条件でシミュレーションをしてみました。

  • すべて公立に通わせた場合
  • 大学のみ私立に通わせた場合
  • 高校・大学を私立に通わせた場合

なお、大学については以下の条件で算出するものとします。

  • 国公立大学は国立大学に進学した場合とする
  • 私立大学は私立文系に進学した場合とする

すべて公立に通わせた場合

幼稚園から大学まで、すべて公立に通わせた場合にかかる教育費は以下の通りです。

幼稚園49万5378円
小学校211万5396円
中学校161万6397円
高校153万8913円
大学242万5200円
合計819万1284円

幼稚園から一貫して公立に通った場合、教育費の総額は約820万円です。この中には習い事が含まれていないため実際にはもっと高額になる可能性もあることを覚えておいてください。

特に国立大学に進学するには、塾に通って学習習慣を身に着けたり受験対策をしたりするケースがほとんどです。通う塾や予備校によって費用は変わりますが、多めに見積もって900万円程度かかる可能性があることを覚えておきましょう。

大学のみ私立に通わせた場合

大学のみ私立に進学した場合、教育費の総額は次の通りです。

幼稚園49万5378円
小学校211万5396円
中学校161万6397円
高校153万8913円
大学400万5542円
合計977万1626円

本記事のシミュレーションでは私立文系で算出していますが、理系の場合は1000万円を超えてしまいます。医科・歯科系ともなれば2800万円前後になるため、相当な教育費が必要です。

高校・大学を私立に通わせた場合

高校・大学で私立に進学した場合、必要な教育費はさらに高額になります。

幼稚園49万5378円
小学校211万5396円
中学校161万6397円
高校316万3332円
大学400万5542円
合計1139万6045円

文系を選択しても、総額で1000万円を超える教育費が必要です。仮に理系であれば1300万円前後、医科・歯科系であれば3000万円前後の教育費を用意しなければなりません。

幸い、大学生になると日本学生支援機構をはじめとする各種奨学金制度が多く用意されています。殆どは返済が必要な貸与型ですが、中には返済不要の給付型奨学金もあります。学校が独自に設けている場合もあれば、民間企業が実施しているものもあるためよく探してみるといいでしょう。

私立高校は、公立にはない特色を持っています。しかし、それによって必要な教育費が高くなるのも事実です。そのことを念頭に置いて子どもの進路選択を考えるようにしましょう。

塾にかかる費用の内訳

塾に通う際にかかる費用の項目は、一般的には次のとおりです。

  • 入塾金
  • 授業料
  • 教材費
  • 講習会費
  • 特別講習費
  • 模試代
  • その他費用

それぞれ詳しく見てみましょう。

入塾金

入塾金は、その名のとおり塾に入る際に必要となる費用のことです。兄弟が入塾していたり、キャンペーンの適用期間内であったりすると、免除や割引になることもあります。

授業料

通常の授業を受けるのに必要な1ヶ月分の費用です。毎月かかることから月謝・受講料と呼ぶ塾もありますが、指しているものはすべて同じです。

一般的に、授業料は学年や学校の形態(公立・私立)の違いで分けられています。難易度が高い高校生のほうが高く、小学生のほうが安いというのが一般的です。ただし、同じ小学生でも中学受験をするのかしないのかで授業料が違う場合もあります。

教材費

塾で授業を受けるために必要な教材の費用です。テキスト代と表記されている塾もあります。多くの塾では入塾時と進級時に必要になることが多いです。

また、講習会の時に教材費がかかる場合もあります。塾によって異なるため、気になる場合は入塾前に確認しておくようにしましょう。

講習会費

季節講習費とも呼ばれますが、指しているものは夏期講習や冬期講習、春期講習にかかる費用です。講習会に参加する場合は支払わなければならず、通常の授業料よりも高額になりがちです。

こちらも通常授業の授業料と同じく、学年や志望進路ごとに変動します。講習会費についても、入塾前に確認しておくといいでしょう。

特別講習費

特別講習とは、特定の学校に合格するために開講される特化型の講習のことです。季節講習会の中で実施されたり、受験が近づいてきたタイミングで開講されたりします。任意であるため全員が受ける必要はありませんが、志望校合格に必要な場合は受講したほうが良いでしょう。

模試代

主に中学3年生、高校2・3年生で実施される模試の費用です。塾で申し込むと通っている塾での受験が可能になるため、チャンスがあれば申し込んでおくといいでしょう。成績返却の際に進路面談を実施してくれる塾もあります。

その他必要な費用

塾によって異なりますが、次のような費用が掛かる場合があります。

  • 施設使用料
  • 自習室使用料

塾によっては自習室無料となっている場合もあります。詳細は塾に問い合わせて確認するようにしてください。

学習塾にかかる費用の総額のシミュレーション

ここまでは、通学にかかる費用を教育費として扱ってきました。次に、塾・予備校に通うために必要な費用をシミュレーションしてみましょう。小・中・高の学校区分ごとに解説します。

なお、本記事で使用する数字は「令和3年度子どもの学習費調査」に記されている補助学習費を参照しています。補助学習費の要件は次の通りです。

小学生

小学校でかかる塾代は、学年ごとに平均値が異なります。詳細は以下の通りです。

公立私立
小学1年生8万1474円29万501円
小学2年生6万7135円20万2710円
小学3年生8万8450円29万89円
小学4年生11万6525円39万6777円
小学5年生16万6695円53万6696円
小学6年生19万7039円55万8836円

塾にもよりますが、公立と私立で塾代が異なる場合があります。文部科学省の調査では集団塾・個別指導塾などの違いが明確になっていないため、比較的高額な費用となっていると考えられます。

また、私立の場合は複数の習い事や塾に通っている場合も考えられるため、必然的に私立に通っている小学生のほうが塾代が高額になる可能性が高いのです。

中学生

小学校の時よりも差がなくなるという特徴があります。詳細は以下の通りです。

公立私立
中学1年生20万3831円23万4241円
中学2年生25万3883円26万0157円
中学3年生45万0812円29万3388円

中学3年生になると、今まで私立の方が高かった補助学習費が低くなります。最も大きな原因は高校受験の有無でしょう。私立の中学校のうち中高一貫校に進学している場合、無試験で高校に進学できます。そのため、学習塾で受験対策をする必要がなく、補助学習費が低くなったと考えられます。

とはいえ、私立中学校に進んでも塾が不要になるわけではありません。学校の授業進度が早く、学校に追いつけない生徒が出てくるためです。人によっては塾が必要になる可能性があることを覚えておきましょう。

高校生

高校生の場合は再び私立組にかかる費用が高くなる傾向にあります。下表は大学進学を希望しない高校生も含めた数字で塾代は0円という家庭も入っていますが、概ね次の通りとなりました。

公立私立
高校1年生12万9480円18万1168円
高校2年生14万9104円23万7261円
高校3年生23万3340円32万4521円

ただし、実際にかかる塾の費用は、大幅に異なります。以下は塾・予備校の週1回1科目の場合の授業料です。

高1高2高3
A塾(W早稲田ゼミ)約18,040円~約18,040円~約18,040円~
B塾(対面)約18,660円~約19,650円~約20,420円~
C塾(対面)約25,600円~約26,680円~約27,760円~
D予備校(対面)約24,520円~約24,520円~約29,800円~
E予備校(映像)約26,730円~約27,170円~約34,540円~
F塾(映像)約31,020円~約31,020円~約31,680円~
G塾(映像)約16,200円~約16,200円~約16,200円~
H予備校(映像)約12,500円~約12,500円~約12,700円~

塾や予備校によってばらつきはあるものの、最終的には高1・2年生では年間25~30万円前後、高3では40万円以上になります。国公立大学志望の高3生の場合、月々の授業料が高くなるだけではなく、受ける授業数も多くなるでしょう。人によっては100万円近い塾代になることもあります。

このように、大学進学を目指している生徒だけで見ると、文部科学省の調査と乖離があることがわかります。塾に通って大学受験の対策をするのであれば、おおむね上記の表くらいの金額が発生することを覚えておきましょう。

塾を選ぶ際のポイント

塾を選ぶ際には、費用の安さだけで選択してはいけません。教育費を抑えられるのであれば抑えたい所ですが、安かろう悪かろうでは本末転倒です。塾を選ぶ際は、かかる塾代以外にも次のポイントで選ぶようにしましょう。

  • 授業の方針やカリキュラム
  • 教師のタイプ
  • 進学・成績アップの実績

それぞれ詳しく解説します。

方針やカリキュラム

塾の教育方針やカリキュラムをしっかりと理解してから入塾を検討しましょう。同じ塾であっても、予習型と復習型の2種類が存在し、それぞれ取り扱う内容が異なります。また、志望校合格を目指しているのにその対策があまりない塾に入塾してしまうと、思ったような結果につながらなくなる可能性もあるでしょう。

今通っている友人やママ友などから情報を集める、塾に説明を聞きに行くなどして確認してください。

教師のタイプ

教師のタイプにも注意しましょう。ひと口に教師と言っても、プロの教師が対応する場合と大学生などのアルバイトが対応する場合があるためです。アルバイトだから避けたほうが良い、と言うわけではありませんが、可能な限りプロの専属教師が教える塾を選ぶようにしましょう。

進路相談や学習指導など、アルバイトと比較するとプロ教師のほうが信頼できるのは言うまでもありません。

進学・成績アップの実績

塾を比較・検討する上で真っ先に思いつくのが進学実績や成績アップでしょう。新聞の折り込みチラシやホームページに掲載されているため、比較的情報収集がしやすい項目でもあります。月謝が安くても実績が伴っていなければ、安心して子どもを預けられないでしょう。

注意点としては、直近の実績だけで判断しないことです。過去数年分の実績を集めて、受験した生徒のうちの合格率を参考に、塾選びをしましょう。特に高校受験のために塾を探している場合は、地域の難関校への合格率を中心に選ぶといいかもしれません。

W早稲田ゼミについて

W早稲田ゼミは埼玉・群馬・栃木県で小学2年生~高校3年生までを対象にした塾、予備校です。全校で約50校舎を展開しています。

どんな生徒にも「わかる」「楽しい」「成績UP」「志望校合格」につながるよう、厳しい研修を受けた教師が授業を行っています。中でも算数・数学の授業は教師とアシスタント講師の3名体制で実施(※)。3人の指導者が教室を回り、一人ひとりの質問に答える形式で、きめ細やかな個別指導で、取り残される子を一人も出しません。また、各授業のワセダオリジナル学習方法「ワセダ式」は、効率的に必ず苦手克服、定期テスト対策、入試対策につながると評判です。

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