高校受験で志望校を決める際には、どのようなポイントを意識するといいのでしょうか。いくつかのポイントがありますが、意識しないまま選んでしまうと後々「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまう原因になります。志望校を決める際には、決め方の7つのポイントを押さえておくのがお勧めです。
本記事では、高校受験での志望校の決め方のポイントと志望校の絞り込み方、やってはいけない決め方について解説します。これから志望する高校を決めるという人は、ぜひ参考にしてください。
目次(クリックで開閉)
・高校受験する志望校を決定する8つのポイント
┗①高校の雰囲気
┗②志望校の公立・私立などの種類
┗③模試などの偏差値
┗④高校から大学への進学実績
┗⑤高校の設備
┗⑥高校の部活動
┗⑦高校への通学の利便性
┗⑧高校までの通学時間や距離・学費
・受験する高校を決める際にやってはいけない決め方
┗仲の良い友人の志望校だから
┗学校や塾の先生から勧められた高校だから
┗模試の偏差値が志望校とちょうどいいから
┗高校の知名度が高いから
┗なんとなく良さそうな高校だから
・高校の情報の集め方
┗インターネットやSNS
┗高校のオープンスクール
┗志望校に通っている先輩に聞く
・志望校の推薦入試・一般入試などの受験方法
高校受験する志望校を決定する8つのポイント
高校受験する志望校を決める際には、8つのポイントを意識するといいでしょう。義務教育ではないとはいえ、3年間通うことになる学校を決めるには、決め方を理解して志望校を選択したほうが後悔する可能性が低くなります。
志望校の決め方で重要になる8つのポイントについて、詳しく見てみましょう。
①高校の雰囲気
ひとつ目は高校の雰囲気です。ひと口に高校と言っても、高校の雰囲気は学校によって大きく異なります。制服着用なのか私服なのか、文武両道を目指すのか受験重視なのか、多岐に渡ります。
高校の雰囲気を知るには、先輩からの話やオープンスクールでの見学などを通じて知ることができます。また、ホームページや高校に関する資料に掲げられている校訓や教育方針でも、雰囲気の一部を知ることができるでしょう。志望校選びにおいて、学校の雰囲気は非常に重要なウエイトを占める部分です。通うにあたって自分が目指している方向と高校の雰囲気が合っているかはしっかりと確認しておくようにしてください。
②志望校の公立・私立などの種類
公立高校なのか私立高校なのかも、志望校を決定する上で忘れてはならない要素です。地域的な問題で、例えば、埼玉県であれば私立高校への進学が、栃木県・群馬県であれば公立高校への進学が割合として多い傾向があるものの、必ずしも自分に当てはまるとは限りません。公立・私立の両方をよく比較して、自分のやりたいことや学費との兼ね合いで決めるといいでしょう。
あわせて確認したいのが、宗教や大学附属などの要素です。特に私立高校に多い要素ですが、宗教や大学附属などの要素が絡んでくると、学校の雰囲気やカリキュラムに大きな違いが生まれます。自分自身はもちろん、両親や学校、塾の先生の意見も参考にして決めるようにしましょう。
③模試などの偏差値
中3の受験生になってから受けた模試の結果を参考に志望する高校を決めるのも、志望校の決め方で重要なポイントです。模試によって評価内容は異なりますが、多くの模試は結果とともにチャレンジ枠や合格圏内、安全校などが記載されています。その結果を参考にして志望校を決めるのも大切です。
一方で注意したいのは、模試の結果は模試を受けるタイミングで変化するという点です。模試以降、受験勉強を頑張った結果、偏差値が上がることは珍しくありません。偏差値ばかり気にして志望校を決めるというよりは、志望校を選択する際の材料にするという感覚で使うのがベストです。偏差値は、あくまでも模試を受けた時点での実力を示すものであり、志望校を決定づけるものではないことを覚えておきましょう。
④高校から大学への進学実績
大学への進学実績をよく見ておくことも、志望校の決定には欠かせない要素です。合格実績は年度によって異なりますが、おおむね傾向が読み取れるため、大学進学を目指している人はぜひ参考にしてください。
特に国公立大学や私立の難関大学を目指している場合は、目標とする大学への進学実績が豊富かどうかを検討する必要があります。高校の進学実績だけですべてが決まるわけではありません。しかし、進学実績がなかったり少なかったりすると、先生たちの進路指導に影響が出る可能性があるためです。将来進学したい大学や学部学科が明確なのであれば、必ず参考にするようにしてください。
また、就職を希望する人も、進学を考えている高校の就職実績をよく見るようにしましょう。近年は高卒で就職する人の割合は減っていますが、就職を考えている人も同じようにノウハウや実績がある高校を選ぶのがベストです。進学実績や就職実績を見るのは、志望校の決め方でも特に重要な要素と言えます。
⑤高校の設備
高校によって設備やイベントに違いがあることも意識して、志望校を決めるようにしましょう。設備というと私立高校のほうが整っているイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。設置している学科や学校の特色によっては、その学校にしかない設備が設置されている場合もあります。
イベントも同様で、その学校独自のイベントが用意されている場合もあります。特に国際人材を育てることに力を入れている高校は、海外の姉妹校などとの交流イベントや留学制度が用意されている場合もあるでしょう。学校の設備やイベントも、志望校の決め方で見ておくべきポイントなのです。
⑥高校の部活動
高校に設置されている部活や、特定の部活の実績を見て志望校を決めるのもいいでしょう。例えば甲子園を目指しているのであれば、出場経験のある高校を志望校に据えるのもありですし、その高校にしかない部活をしたいのであれば志望校を絞ることもできます。
学力とは異なるポイントで高校を志望することになるため、自身の学力と入学に必要な学力に大きな差が生まれる可能性があります。足りない場合はどのように埋めるのかを、しっかりと学校や塾の先生と相談して決めるようにしましょう。
私立高校の一部では、特定の部活動の実績を評価して合否を決める入試制度もあります。それらを活用して入学することも視野に入れて、志望校を決めるのもありでしょう。
⑦高校への通学の利便性
3年間通うことになるため、高校への通学手段や利便性を検討するのは非常に重要なことです。どのような通学手段でどのくらいの時間がかかるのかを検討するのはもちろん、3年間通えるだけの距離感なのかも検討するようにしましょう。
通いにくい学校を志望校に決めてしまうと、通学するのが嫌になってしまいかねません。せっかく合格してもイヤイヤ高校に通うようではもったいないため、自力で通える距離なのか、3年間通っても苦痛ではないかをしっかりと検討して決めるようにしてください。
⑧高校までの通学時間や距離・学費
高校までの通学時間や距離、交通費なども志望校を絞り込みためには重要な要素です。3年間通い続けるとなると、雨や雪などの気象条件をよく考えて学校を選ぶ必要があるでしょう。また、通学にかかる定期券をはじめとする交通費の金額もきちんと押さえておきたいポイントです。
あわせて確認したいのが、高校でかかる学費です。学費の補助や助成が受けられるものの、公立と私立では学費が大きく変わるほか、同じ公立でも学科によって差が出てくる場合があります。学費に問題はないかを検討しましょう。少しでも負担を軽減する目的で、奨学金の活用を検討するのもいいでしょう。
尚、埼玉県には独自の奨学金が多く存在しており、活用することで学費の負担を大幅に軽減できるかもしれません。詳しくは「私立高校の授業料が無料に?補助金で浮くお金を塾や予備校費用へ“埼玉県の手厚い補助金事情」を確認してください。
受験する高校を決める際にやってはいけない決め方
受験する高校を決める際に、やってはいけないことも覚えておきましょう。志望校の決定は自分の人生において大事な部分のひとつです。この部分をその場の勢いやノリだけで決めてしまうと、後悔してしまう可能性もあるため、志望校選びでは慎重になることを心がけましょう。
仲の良い友人の志望校だから
高校では、それまで仲の良かった友達と離れてしまう可能性もあります。また、高校に進学した際に、新しい友達ができるのか不安に感じてしまう人もいます。その気持ちはわかりますが、だからと言って仲の良い友人が通うからという理由で志望校を決めるのは危険です。
将来の夢や進学先、高校でやりたいことが友達と同じなら、特に問題はありません。しかし、そのようなケースは稀であり、なかなか同じようにはいかないでしょう。高校に行けば新たな友達もできるため、中学時代の仲の良い友達と同じ学校が良いという理由だけで志望校を決めないようにしてください。
学校や塾の先生から勧められた高校だから
学校や塾の先生にアドバイスを求めるのは大切なことですが、そのアドバイスを鵜呑みにしてしまうのは危険です。先生の意見はあくまでも参考や現在地、事実の確認に使い、鵜呑みにしすぎないことが重要です。
先生からのアドバイスは、長年進路指導に携わってきたからこそ出てくる提案ですが、最終的には自分の意志で決めなければなりません。自分が行きたい高校があるのであれば、先生の提案を聞きつつ、総合的に自分で判断する必要があります。
模試の偏差値が志望校とちょうどいいから
模試の偏差値と高校の偏差値に大きな差がないという理由だけで、志望校を決めるのも危険です。偏差値については別の章でも解説した通り、模試を受けた時点での自分の実力を表すものです。確かに偏差値を参考に選べば安全な志望校を決められますが、安全圏の高校が自分のやりたいことができる高校とは限りません。
偏差値はあくまでも自分の現在地を測るための数字です。それだけで志望校を決定するのではなく、そこからどれくらい伸ばすことができるかを逆算して志望校を決めたほうが良いでしょう。もちろん勉強方法などに左右される要素ではありますが、現在の偏差値だけで志望校を決めてしまうのは非常にもったいないことです。
高校の知名度が高いから
高校にも知名度の高い・低いがあり、何かしらの事情で有名になっているケースも珍しくありません。しかし、知名度が高いだけで志望校に決めてしまうと、自分の学びたいことや高校生活で頑張りたいことができない可能性もあるため、慎重に検討したほうが良いでしょう。
例えば、難関国公立大学に進学したいと思っても、知名度のある高校がその大学へ進学させた実績がなければ進学した意味がなくなってしまいます。知名度が高い高校に通っているとなんとなく優越感に浸れるのはわかりますが、知名度が高いからといって自分にも適している学校とは限らないことを覚えておきましょう。
なんとなく良さそうな高校だから
一番やってはいけない志望校の決め方は、フィーリングです。しっかりと高校の情報を調べずに決めてしまうと、理想の高校生活はおろか、進学や就職にも大きな影響を及ぼしてしまう可能性があります。
志望する高校を決める際には、必ず先に紹介した8つの要素をよく考えて決めるようにしましょう。すべてクリアしている必要はありませんが、少なくとも自分が思い描く高校生活や卒業後の進路が達成できそうな高校を志望校に決めることが重要です。
高校の情報の集め方
高校に関する情報を集めるには、いろいろな方法があります。自分で調べてみたり、実際に足を運んでみたりして決めるようにしましょう。自分だけで調べるのに自信のない人は、友達や塾の先生の力を借りて、情報を集めてみても良いかもしれません。
インターネットやSNS
インターネット上には、高校に関するさまざまな情報が載っています。また、SNSでも口コミや評判が多く載っている場合があるため、高校の情報を集める際にはぜひ活用したい手段です。
注意点としては、口コミを鵜呑みにしないことです。口コミはあくまでも投稿者の主観であるため、自分にも当てはまるとは限りません。合わせて、情報が間違っている場合もあるため、情報を見抜く力が求められるのも事実です。冷静に口コミや情報を見て、判断しなければなりません。
高校のオープンスクール
オープンスクールに足を運んで、実際に先生や先輩、校舎の雰囲気を見てくるのもいいでしょう。身をもって雰囲気を知ると、資料やインターネット上の情報だけではわからないこともたくさんわかります。
一方で、オープンスクールで見られるのは学校の側面のごく一部です。こちらもインターネット上の情報と同じく鵜呑みにしすぎず、自分自身の目で見て判断する力が必要になります。
志望校に通っている先輩に聞く
志望する高校に通っている先輩との人脈があれば、先輩に時間を作ってもらって話を聞くのもいいでしょう。実際に通っている生徒の生の声を聞くことができるため、志望校決定の参考になることは多いはずです。その際、事前に聞きたいことをまとめておくとよいでしょう。
また、先輩の持つ情報も高校の全てではないことを覚えておいてください。最終的に決定するのは自分自身であるため、そのことを忘れないようにしましょう。
志望校の推薦入試・一般入試などの受験方法
私立高校を中心に高校受験にはいくつかの方法があり、受験生は内申点や模試の結果(埼玉県「北辰テスト」など)の要素次第で受験方法を選択できます。特に推薦入試は、学校によって複数の入試方法や条件を設けている場合があり、受験生によっては一般入試よりも推薦入試のほうが有利に受験を進められる可能性もあるでしょう。
スポーツや校外活動で高い評価や実績を受けている人は、特に有利に進む可能性があります。一般入試では学力が届かない人でも、大きなチャンスになるかもしれません。但し、合格後は一般入試で入学してくる人たちと同じレベルかそれに近づけられるような対策が必要です。
W早稲田ゼミについて
W早稲田ゼミは埼玉・群馬・栃木県で小学校2年生~高校3年生までを対象にした学習塾・予備校です。全校で約50校舎を展開しています。
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