目次(クリックで開閉)
・北辰テストが大切な理由
┗私立高校の入試の合格基準となる
┗埼玉県内の同学年の中での自分の位置が把握できる
┗志望校を早い段階で絞り込める
・北辰テストを活かして、偏差値を上げる方法
┗個人成績表を見直す
┗北辰テスト個人成績表の活かし方 “赤い×印”をチェックしよう
┗北辰テスト個人成績表の活かし方 “薄い帯”は合否を分ける問題
┗“赤い×印”は苦手分野 個人成績表を活かした勉強法をおさらい
・北辰テスト対策はどうする?
┗北辰テストで点数が下がる理由
┗北辰テストで偏差値を上げる勉強法
┗基本問題の反復演習をする
┗北辰テストの過去問題を解く
┗分からない問題は友達や塾の教師に質問する
北辰テストが大切な理由
埼玉県内の公立高校や私立高校へ進学したい人にとって、北辰テストは非常に大切なテストです。埼玉県外者からすると、なぜ中学3年生の大半が北辰テストを受けるのか疑問に思う方もいると思います。実は北辰テストを受ける理由が存在するからです。北辰テストを受ける理由として、以下の3つが挙げられます。
- 私立高校の合格基準(≒確約基準)となる
- 志望校が公立、私立高校問わず、埼玉県内の自分の学力位置が把握できる
- 志望校合格を早い段階で絞り込める
私立高校の入試の合格基準となる
埼玉県内には、栄東高校、應義塾志木高校、獨協埼玉高校などの有名私立高校が数多く存在し、県内の約4割の中学生が私立高校に進学しています。名門校を含めて、埼玉県内の多くの私立高校には、独自の合否基準制度が存在し、合否基準の判定材料として、北辰テストが使われていることから、大半の中学生が北辰テストを受験しているのです。なお北辰テスト以外に私立高校の合否基準となっているものとして、学校の内申点、通知表、資格取得などがあります。
そのため埼玉県内の中学生は、内申点を伸ばすために定期テストを頑張り、私立高校での合格基準で結果を出すために北辰テストに取り組んでいます。もちろん各高校が設けた合否基準より点数や偏差値が上回っていることだけで、合格するわけではありません。私立高校独自で実施する入学試験を受ける必要があります。
埼玉県内の同学年の中での自分の位置が把握できる
北辰テストは北辰図書株式会社が実施する業者テストです。定期テストや実力テストなど、中学校で実施するテストではないため、内申点に影響することはありません。ただし、北辰テストのテスト形式は埼玉県公立高校の入試問題を参考にしているため、県内の公立高校入試のテスト形式に慣れるためにも役立つテストです。また、ほとんどの受験生が受けるため、志望校判定の精度も高いのが特徴です。だから北辰テストは、県内の公立高校の受験の目安となっているのです。
志望校を早い段階で絞り込める
70年以上にわたり、埼玉県で実施されている北辰テストの個人成績表には、偏差値と志望校の合否判定、1ランク判定を上げるために何点必要かなどが記載されています。
北辰テストの合格判定の正確さには定評があります。というのも、各高校に合格した先輩方が中学3年生だった同時期、北辰テストでどのくらいの成績だったかを調査した結果に基づいて、合否判定が診断されているからです。偏差値は過去70年以上にわたって蓄積された数値を基準に算出されているとあって、埼玉県内の受験生にとって、確固とした指標となっています。
北辰テストを活かして、偏差値を上げる方法
北辰テストを受けると、個人成績表が届きます。偏差値や志望校の合格判定以外にも、数多くの情報が掲載され、今後の成績アップのヒントにつながります。個人成績表を上手に活用することで、偏差値を上げることも可能です。
個人成績表を見直す
北辰テストの個人成績表に掲載されている情報は以下の通りです。(北辰テスト公式サイトより抜粋)
1 今回の成績
得点だけでなく、北辰偏差値でも成績を表示。埼玉県の同学年全体の中での位置がわかります。
※北辰偏差値とは、その回の受験者数にかかわらず、埼玉県の同学年全員が受験した場合の平均点を推定し、それを偏差値「50」として、平均よりどれくらい高かったか、低かったかがわかるようにした数値です。
2 5教科のレーダーチャート
各教科の成績を比較することで、得意・不得意を発見できます。3教科・5教科での比較や、文系科目・理系科目での比較などにも活用できます。
3 志望校判定と合格の可能性
判定ランクは、A3~Dの10段階(一部4段階<A、B、C、D>の学校もあります)。私立高校は併願入試(一般入試を含む)での判定です。
4 ワンランクアップ
今回のテストであと何点取れていれば、ワンランク上の判定(例:努力圏→合格圏など)になったのかがわかります。判定が安全圏の場合は点数は表示されません。
5 先輩の入試データ
この高校の合格者・不合格者を、中3のときの北辰テストの成績からみたグラフです。「あなたの位置でどれくらいの先輩たちが合格(不合格)になっているか」に注目してご覧ください。
6 今回の志望状況
今回のテストでこの高校を「志望した人たち」と「第1志望とした人たち」の成績分布のグラフです。順位も示していますので、同じ高校を志望している人の中での自分の位置がはっきりとわかります。
7 高校・入試情報
その高校の入試情報や、高校の魅力発見につながる「高校のキャッチフレーズ」も掲載しています。
※高校のキャッチフレーズは表示されない学校もあります。
8 志望校判定の推移
今回の志望校について、「1回前~3回前のテストで、もしその高校を選んでいたらどんな判定が出たか」がわかります。
9 今回の成績から見えてくる学校
志望校として選んだ学校以外に、今回の成績、お住まいの地域、志望する学科からみた志望校候補と思われる学校を、最大14校までピックアップしています。判定のランクのほか、高校のキャッチフレーズも表示されます。
※高校のキャッチフレーズは表示されない学校もあります。
10 学習努力の推移
各回の北辰偏差値の推移をグラフでも表示。教科ごとの推移も示していますので、学力の変動がひと目できめ細かくわかります。
※北辰テスト@Home(自宅受験版北辰テスト)の「学年回数」欄には、「会場」ではなく「Home」と表示されます。
11 正答率・正答率グラフ
「受験生全体の正答率」と、「第1志望校が同じ人の正答率」を小問別に表示。「第1志望校が同じ人の正答率」の高い順に並んでいます。自分ができなかった問題を他の人はどれくらいできていたかを比較してみることで、自分の強みや弱点が明確になってきます。
12 「減点のある問題」の割合グラフ
今回出題された問題の中から、「思考力・判断力・表現力等をみる問題」を中心にピックアップして、得点別の人数割合を表示。「満点を取った人はどれくらいいたのか」などがわかります。
13 復習のヒント
今回出題された問題の中から、解けるようにしておきたい問題(「赤×の問題」と「合否を分ける問題」)を表示。
☑赤× ― 正答率が高い問題で不正解だったものは×が赤色になっています。第1志望校に合格するために、確実に解けるようにしておきたい問題です。
☑合否を分ける問題 ― 「合否を分ける問題」は正答率グラフの表の中に、カラーのラインで示しています。この得点ラインまでの問題がすべて解けるかが第1志望校合格の目安となります。
「1:今回のテストの成績」「3:志望校判定と合格可能性」はしっかり見ているけど、あとはざっと見るだけで終わらせてしまうのはもったいないです。偏差値を上げるには、個人成績表「11:正答率・正答率グラフ」「13:復習のヒント」を活用します。個人成績表を活用して、効率的に偏差値を上げましょう。
北辰テスト個人成績表の活かし方 “赤い×印”をチェックしよう
☑「11:正答率」を見ると、受験生全体の正答率と、第1志望校が同じ人の正答率が小門ごとに表示されています。第1志望校が同じ人の正答率の高い順に並んでいるのが特徴です。
偏差値を上げるには、“赤い×印”が付いている箇所を見つけることから始めましょう。“赤い×印”は第1志望校を目指す上で、確実に得点しておきたい問題です。つまり、第1志望校が同じ人の多くは正解していたのに、自分は得点できなかったということを意味しているため、「“赤い×印”の問題があなたの弱点なので克服しなければ志望校合格は難しいですよ」というメッセージをもらっていることになります。
☑次に、“赤い×印”の問題をもう一度直して、なぜ落としたのか分析します。自宅や塾で解き直してみると解けるのに、本番で解けなかったのには何らかの原因があります。計算ミスなのか、記号で答えなければいけないのに記号で答えなかったのか、勘違いしていたのか、などいろいろな原因が浮き彫りになってきます。
間違えた問題の範囲を広げ、単元別に復習します。例えば、国語の古文(内容把握)の問題で“赤い×印”がついていた場合は、解答を見ながら内容を確認し、内容を自分の力で150字程度にまとめてみてください。言葉の意味を理解し、全体的に何を言いたいのかを読み取ります。
また、数学の平方根の有利化の問題で“赤い×印”があった場合は、平方根の有利化に関する箇所を集中して解き直します。教科ごとに“赤い×印”がついている範囲を復習し、ノートにまとめると自分だけの「“赤い×印”対策ノート」が完成します。
「“赤い×印”対策ノート」は入試直前に見直すと絶大な効果を発揮します。落ち込んだとき、スランプに陥ったときも、ノートを見直すと自力の弱点を効率的に対策できます。今からでも遅くありません。これまで受験した北辰テストの赤い×印をチェックして、「“赤い×印”対策ノート」を作成しましょう。
北辰テスト個人成績表の活かし方 “薄い帯”は合否を分ける問題
「11:正答率グラフ」を見ると、“赤い×印”以外に、“薄い帯”があります。“薄い帯”は、第1志望校に合格するには、この帯までの問題をすべて解けるようにしてください、という目標となる問題を示しています。“薄い帯”がついている第1志望校の正答率のパーセンテージをみると、50%以上というのが一つの目安となっているようです。
“薄い帯”がついている部分は努力目標みたいな意味だととらえても差し支えありませんが、できれば解説をしっかり読んで、解き方を確認しておくことをおすすめします。
大宮高校、県立浦和高校、浦和第一女子高校などの難関校を受験する際に大切なのは、基本問題を落とさないことです。他の受験生よりも多くの難問に取り組む必要があることは事実ですが、それ以上に基本的な問題を確実に取ることが重要になります。
“赤い×印”は苦手分野 個人成績表を活かした勉強法をおさらい
個人成績表を活かした勉強方法の手順をおさらいします。順番に行うことで効果を発揮します。
- 北辰テストの“赤い×印”を探す
- “赤い×印”のついた問題を見直して、解き直す
- なぜ間違えたかを分析する
- 「“赤い×印”対策ノート」を作成する
- 教科書に戻り、“赤い×印”のある範囲を復習する
- 範囲を広げてもう一度全体像を把握する
- よく似た過去問題を解く
- “薄い帯”の付いた問題を見直して、解説を読む
1~8までを繰り返し行うことで、確実に偏差値は向上します。ノートの取り方など、分からないことがあれば、塾の教師や学校の先生に相談しましょう。
北辰テスト対策はどうする?
北辰テストの範囲は広いため、中学校の定期テストは点数が取れるのに、北辰テストは点数が取れないという人も少なくありません。北辰テストを受験する場合、北辰テストに合った勉強方法を行ってから受けるようにしましょう。
北辰テストで点数が下がる理由
北辰テストは、埼玉県内の公立高校の入試問題の難易度に限りなく近づけたテストです。一般的に、全国の公立高校の入試問題の中で、埼玉県の難易度は全国トップクラスとなっています。正答率がひとケタの数学の問題は、学習塾の教師でも初見で解けない問題も稀にあります。
定期テストは学習した範囲が限定的なため対策がしやすいですが、北辰テストは中学1年から学んだ全範囲から出題されます。定期テストとは異なる設問形式であることも多く、点数が取りにくくなっているため、北辰テストの点数は、定期テストと比べると、点数が下がる傾向です。
北辰テストで偏差値を上げる勉強法
定期テストは中学校内の順位が把握できますが、北辰テストは埼玉県内全域の同学年の中での自分の実力を確認でき、偏差値や合否判定という数値化された状態で成績表が返ってきます。北辰テストは毎回受けて、自分の立ち位置を確認しつつ、偏差値を上げることが大切です。北辰テストで偏差値を上げる勉強法を紹介します。
基本問題の反復演習をする
テストは、基本問題と応用問題が混在して出題されます。問題文が長く、読むだけで時間がかかる問題、新傾向の問題などもあります。難しい応用問題を解くことも大切ですが、確実に点数を取れる基本問題を落とさないようにすることが非常に大切です。
取れる問題、取れない問題を見極める能力も必要です。基本問題を確実に取った上で、点数を積み重ねていく姿勢が点数をアップさせて、偏差値を上げることにつながります。北辰テスト対策として、まずは基本問題を完璧に解けるよう反復演習を行いましょう。
北辰テストの過去問題を解く
中学3年生を対象とした北辰テストは全部で8回あります。過去問題も市販されているため、何度も繰り返し解くのが一番の近道です。
☑1回目は時間を測りながら、本番を意識して解いください。北辰テストは昼休みをはさまずに、ぶっ通しで行われます。身体を慣らす意味でも一度本番の時間帯で解いてみましょう。
☑5教科全て終了した後、自分で丸付けを行い、間違えた問題に印をつけて見直せるようにしておきます。間違えた問題こそが宝物です。次に活かすためにも、解説をしっかり読んで復習しましょう。
☑最低3回は繰り返して過去問題を解くのがおすすめですが、繰り返す時間がない場合、間違った問題の見直しに時間をかけるようにしてください。復習方法は、前述の北辰テストの個人成績表の活かし方で説明した、“赤い×印”の対策と同じです。
北辰テストは、埼玉県内の公立高校の入試問題を模した問題となっています。北辰テスト対策として過去問題を解くことは、公立高校の入試問題を解くことと同じ意味を持っています。特に、私立高校が第一志望の場合、北辰テストに全力を集中する意味でも、過去問題を何度も何度も解いてください。
分からない問題は友達や塾の教師に質問する
北辰テストの問題解説を読んだだけでも分からない場合、友達や塾の教師に質問するのも良いでしょう。質問するときは、何を聞いているのか分からないとか、どうしていいか分からない、というぼやけた感じで質問するのでなく、ここまでは分かったけど、その先が分からないといった感じで、具体的に聞くのがおすすめです。
大宮,浦和エリアをはじめ、埼玉県内にあるほとんどの学習塾は、北辰テスト対策を行っています。志望校合格に向けて一緒に勉強している同じクラスの友達や担任教師だと、質問しやすいかもしれません。
W早稲田ゼミとは
W早稲田ゼミは埼玉・群馬・栃木県で小学校2年生~高校3年生までを対象にした学習塾・予備校です。全校で約50校舎を展開しています。
埼玉県内の難関校と称される学校選択問題実施校22校へW早稲田ゼミからは合計397名合格(2023年度合格実績)しています。実に対昨年121%の伸長です。
どんな生徒にも「わかる」「楽しい」「成績UP」を実感できるよう、厳しい研修を受けた教師が授業を行っています。中でも数学の授業は教師とアシスタント講師の3名体制で実施(※)。3人の指導者が教室を回り、一人ひとりの質問に答える形式で、きめ細やかな個別指導で、取り残される子を一人も出しません。生徒一人あたりの無料補習時間は、年間平均120時間(※)。教師が必要と判断した時、生徒から要望がある時、できるまで、わかるまで、何時間でも無料で補習を組むのが魅力です。北辰テスト対策もお任せください!無料体験授業、学習相談も受け付けております。学習にお困りの場合は、お問い合わせください。
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