目次(クリックで開閉)
・埼玉県の県立高校の受験では調査書が重要
・埼玉県の県立高校の入試の特徴
・調査書は5つの項目がある 中学校での成績や態度などが記載される
・埼玉県教育委員会の報告書に書かれている内容を分析する
┗「1:各教科の学習の記録(内申点)」とは
┗「2:総合的な学習の時間の記録」とは
┗「3:特別活動等の記録」とは
┗「4:出欠の記録」とは
┗「5:その他」とは
・埼玉県の内申点の計算方法を紹介
・内申点を上げる効果的な方法3つ
┗定期テストで高得点を取る
┗実技教科にも手を抜かない
・総合的な学習の時間の記録と出欠など評価を上げる効果的な方法
・特別活動等の記録での評価を上げる効果的な方法
┗学級委員や生徒会に立候補する
┗運動会や文化祭などの実行委員に立候補する
┗部活動を頑張り、3年間続ける
・意識しすぎるのは禁物、だけど何事にも積極的に強気でやると高評価
埼玉県の県立高校の受験では調査書が重要
埼玉県の県立高校受験において調査書(内申書)は大きな役割を担っていますが、どんな項目があり、どのように記録されているのか気になるところです。県立高校受験に必要な調査書で高評価を得る方法、内申点の計算方法などを分析し、埼玉県独自の採点方法について紹介します。なお令和5年度の県立高校の学力検査は2023年2月22日(水)に実施されます。
埼玉県の県立高校の入試の特徴
埼玉県の県立高校の入学試験(学力検査)は2月下旬に実施される当日1回だけですが、合否判定は第1次選抜と第2次選抜の2段階に分けて行われるのが大きなポイントです。全ての受験生の中から第1次選抜で定員の60~80%が、第2次選抜で残りの20~40%が選ばれます。
しかも第1次選抜と第2次選抜では、学力検査の点数と調査書の比率を変えて計算されるのも特徴です。だから1次選抜で不合格となったものの、2次選抜で同じ高校の別学科で合格するということも起こり得ることになります。
第1次選抜では、ほぼ同じ比率もしくは学力検査の比率をやや高めに設定する高校が多いのですが、第2選抜の比率は、学校の独自の考え方によって判断されるため、調査書の比率が高くなることも、低くなることもあります。当日1回だけ一発勝負の学力検査で点数があまり伸びないことも考えられるため、合格点を勝ち取るために、調査書の点数を上乗せしておくことが重要です。
調査書は5つの項目がある 中学校での成績や態度などが記載される
調査書(内申書)とは、生徒の中学校での成績や学習態度などに関して、担任の先生が記載した書類で、志望校に提出されます。埼玉県では調査書と呼ばれ、高校受験の合否を決める重要な判定資料の一つになっています。調査書の記載内容は、国語・数学・理科・社会・英語の5教科+体育・音楽・技術家庭・美術の実技教科4教科の成績以外に、部活動などの課外活動での結果、学校生活を行う上での態度など、学校生活全般について記載されます。
埼玉県内の高校に提出される調査書では、以下の5つの項目があります。
- 各教科の学習の記録(内申点)
- 総合的な学習の時間の記録
- 特別活動等の記録
- 出欠の記録
- その他
埼玉県教育委員会の報告書に書かれている内容を分析する
埼玉県の調査書の記載項目を一つひとつ分析していきます。
※以下、一般的な記載内容です。
「1:各教科の学習の記録(内申点)」とは
「各教科の学習の記録」は一般的に内申点と呼ばれています。実際の書類を見ると、埼玉県では中学1年生から中学3年生の成績が、各教科の学習の記録に記載されます。「3年生になってから頑張ればいい…」と中学1,2年のテストで手を抜いていると大変なことになりますので、中学1年からしっかりと校内テストで高得点を狙いに行くのがポイントです。内申点は5教科だけでなく、体育・音楽・技術家庭・美術の実技教科の欄もあるため、実技教科の点数も評価されます。5教科は高得点なのに、実技教科になると点数がそれほどでもないと、「実技教科だと思って手を抜いている」と判断されてしまいます。
「2:総合的な学習の時間の記録」とは
選択教科の学習の記録、特技、検定試験などの資格取得、ボランティア活動などが記録されます。検定では、漢字検定、英語検定、数学検定、歴史検定などの記録が一般的です。
「3:特別活動等の記録」とは
「生徒会活動に参加すると調査書が良くなる」と聞いたことはありませんか。「特別活動等の記録」の欄は、学校行事ではどんな役割を担い、どんなふうに貢献したのか、どの部活動に所属し、どんな大会に出場し、どんな結果を残したのかなどが記録されます。部活動で部長や副部長として頑張ってもちゃんと記載されます。学級活動や生徒会活動などの取り組みも記載され、点数化されるので、できるだけ積極的に学校活動に参加することが求められています。
「4:出欠の記録」とは
中学1年から3年までの欠席の日数と主な理由が記載されます。
「5:その他」とは
以上の項目以外に、担任の先生が日常生活を行う上で気付いたことなどが記載されます。
埼玉県の内申点の計算方法を紹介
調査書の中で、一番重要なのは内申点です。各学年の9教科の成績を5段階評価した45点満点で計算され、高校ごとに決められた各学年の比率で計算します。3学期制の中学区では中学1年、2年は3学期の学年末テストの成績が評価対象となります。中学3年は、3学期の成績ではなく、1学期と2学期の期末テストの成績を総合的に勘案します。
1年:2年:3年=1:1:2、1年:2年:3年=1:1:3など、中学3年の成績を2倍、3倍する高校が多い傾向にあります。
内申点の計算方法は以下の通りです。
Aさんの成績が1年でオール3だと9×3で27点、2年生で4が5教科、3が3教科、1が1教科だと、5×4+3×3+1×1=30点となります。3年生でオール4だとすると9×4=36点です。
配点割合が、1年:2年:3年=1:1:2だとすると、27+30+36×2=129点
Aさんの内申点は129点となりました。
埼玉県の県立高校における入試の合否は、学力検査の点数(5教科500点満点)と、調査書の点数で決まります。難関校ほど学力検査:調査書の点数=6:4ぐらいの配分で、学力検査の合計点をやや重視する傾向にあるのですが、調査書が軽んじているわけではありません。
大宮高校、浦和高校、市立浦和、浦和一女などの難関校の学力検査では、1点差で合否が分かれるくらい競争が激しいため、調査書の点数、特に影響が大きい内申点で点数を上乗せしておくと安心です。また、万が一学力検査で実力を発揮できず、点数が伸びなくても2段階選抜で配点比率が変わるため、調査書で高得点を取っていると1次選抜で不合格でも、2時選抜で志望校に合格する場合も考えられます。つまり内申点を中学1年生から意識して、内申点に一番影響を与える定期テストで点数を取り、学期ごとの通知表で良い結果を残すことが重要です。
内申点を上げる効果的な方法3つ
内申点を上げる効果的な方法は以下の3つです。
- 定期テストで高得点を取る
- 実技教科にも手を抜かない
- 提出物を必ず出す
定期テストで高得点を取る
内申点アップを目指すには、定期テストの点数を上げるのが最も効果的です。中間テストも期末テストも良い点数を取るよう心がけましょう。授業をしっかり聞いて、教科書やワークの問題を繰り返し解いてください。学校の授業をしっかり聞いていると、学校の先生がテストに出すよ、とヒントをくれるかもしれません。定期テストは、授業を聞いていたかを確認するためのテストみたいな意味合いがあるので、授業を聞き、真面目のノートを取ることが大切です。
実技教科にも手を抜かない
実技教科は期末テストで行われるのですが、教科書の太字部分を暗記し、プリントを見直すだけで、平均点が取れることもあります。5教科も大切ですが、実技教科も内申点に影響を及ぼすため、ある程度しっかり勉強してください。
学校から出された、宿題や課題プリントは必ず期限を守って提出しましょう。期限が守れないと評価は下がります。提出物を出さないお子様に対して、保護者の方が声掛けを行うなどの対策を講じることも大切です。
総合的な学習の時間の記録と出欠など評価を上げる効果的な方法
総合的な学習の時間の記録と出欠、その他の満点は各高校で評価が異なり、5点満点から90点満点までさまざまです。検定試験に関して、英語検定準2級以上、漢字検定2級以上などの基準を満たした場合、得点を与える高校もあります。
- 検定試験をたくさん受けて合格する
- 上位の級を取得する
- ボランティア活動に参加する
学校を休まないようにするのはもちろんですが、漢字検定、英語検定、数学検定、歴史検定など、できるだけ多くの検定試験に挑戦して資格を取得しましょう。中学生の学習領域を超える英検®準2級など、難しい級に挑んで合格したことは、高く評価されることでしょう。また、地域のボランティア活動に参加するのもおすすめです。
特別活動等の記録での評価を上げる効果的な方法
特別活動等の記録の満点は各高校で評価が異なり、70点満点のところもあれば、120点満点の高校もあります。学校生活に積極的に取り組んでいることが評価の対象となります。特別活動等の記録で評価を上げる効果的な方法として以下の3つがあります。
- 学級委員や生徒会に立候補する
- 運動会や文化祭などの実行委員に立候補する
- 部活動を頑張り、3年間続ける
学級委員や生徒会に立候補する
「調査書の点数を上げるためにやっているからあざとい」と言われるかもしれませんが、県内の上位校へ進学する生徒の一部は昔から行っています。学級委員や生徒会に参加することで、担任の先生と話す機会やクラスが別の知らない友達と話す機会も増え、学校が楽しくなります。積極的に中学校生活を楽しむのが大切です。
運動会や文化祭などの実行委員に立候補する
こちらも同じ理由です。学級委員や生徒会活動に立候補したものの、ライバルが多くてなれなかった生徒が実行委員に参加するケースもみられます。
部活動を頑張り、3年間続ける
部活動などの課外活動はできれば3年間やり通しましょう。いろんな理由で続けられなくなることもありますが、途中で辞めてしまうと、残念ながら評価が低くなることもあります。3年間続けられそうな部活を選んで入部するのもOKです。
意識しすぎるのは禁物、だけど何事にも積極的に強気でやると高評価
調査書は、中学校の先生が評価、作成して、直接高校に渡すため、生徒本人が個別に調査書の点数をチェックすることはできません。中学校では高校に合格するため、調査書を意識して行動しがちになりますが、生徒の中には、調査書のためにいい子でいるのは嫌などと、反発する生徒もいるかもしれません。調査書を意識しすぎるのは考えものですが、中学校でしっかりと勉強に取り組み、良い成績を収め、部活動や学校活動に積極的に取り組んでいると、悪い評価をされることはないはずです。何事にも積極的で強気で行うと調査書の点数の自然と上がっていくことでしょう。
W早稲田ゼミとは
W早稲田ゼミは埼玉・群馬・栃木県で小学校2年生~高校3年生までを対象にした学習塾・予備校です。全校で約50校舎を展開しています。
埼玉県内の難関校と称される学校選択問題実施校22校へW早稲田ゼミからは合計397名合格(2023年度合格実績)しています。実に対昨年121%の伸長です。
どんな生徒にも「わかる」「楽しい」「成績UP」を実感できるよう、厳しい研修を受けた教師が授業を行っています。中でも数学の授業は教師とアシスタント講師の3名体制で実施(※)。3人の指導者が教室を回り、一人ひとりの質問に答える形式で、きめ細やかな個別指導で、取り残される子を一人も出しません。
生徒一人あたりの無料補習時間は、年間平均120時間(※)。教師が必要と判断した時、生徒から要望がある時、できるまで、わかるまで、何時間でも無料で補習を組むのが魅力です。北辰テスト対策もお任せください!無料体験授業、学習相談も受け付けております。学習にお困りの場合は、お問い合わせください。
※一部サービスは、小中学部のみ